デジタル化が進む、現代の世の中。スウェーデンでは、皮膚の下に埋め込んだマイクロチップを乗車券や社員証代わりにする試みが行われています。注射をするように簡単に埋め込めるマイクロチップ、今後一般的に浸透するのか気になります。
【スウェーデン】埋め込み式マイクロチップが乗車券に?
2017年、スウェーデン国鉄(SJ)が新しい乗車券の導入を発表。
なんと、手に埋め込まれたマイクロチップがチケットの代わりになるそうです。
Microchip implants as payment tool in Sweden #video https://t.co/vYaUt92RcE @SJ_AB pic.twitter.com/77rPoO5l7Y
— Internet of Things (@iotevent) 2017年6月19日
従来の紙のチケットやスマホに表示されたバーコードを読み取る代わりに、手に埋め込まれたチップをスキャンしています。
SJの担当者は…
我々は、デジタル化でお客様の利便性を優先しています。
先進技術を使って新しい試みを始めたばかりですが、チケットを持たずに乗車できるのは革新的なことです。
と話しています。
プライバシーの問題に関しては、「従来のチケットやクレジットカードと比べて、マイクロチップが特別危険とは思わない」ということでした。
スマホでチケットが表示できるのも十分便利だと思っていたのですが、SJの担当者によると、『スマートフォンだと、家に置き忘れたり、電池が無くなる心配がある』ということです。
注射器で埋め込むだけ?マイクロチップが社員証代わりに?
スウェーデンでは、乗車券以外でもマイクロチップ埋め込みによる新しい試みが行われています。
2015年には、従業員にマイクロチップを埋め込んで(強制ではない)試用している会社について、報じられました。
米粒大のマイクロチップを、注射するように手の皮膚下に埋め込みます。痛いそうです。
マイクロチップの埋め込まれた手をかざすと、ICカードの社員証をスキャンしたり、暗証番号を入れたりすることなく、会社の玄関や部屋のドアが開きます。
他に、このマイクロチップでスマホやパソコンのロックも解除でき、複合機に手をかざすだけで、印刷もできます。
インターネットにつながっているモノ(IoT)は何でも、手に埋め込まれたマイクロチップで便利に使えるそうです。
ー画像引用元:BBC News YouTubeチャンネル
マイクロチップをスマホで読み取って名刺代わりにしたり、ランチの支払いに使ったりすることもできるそうですが、こちらもセキュリティやプライバシーに関して懸念の声があるようです。
スウェーデン以外の国でも、人体に埋め込むマイクロチップの可能性は模索されており、医療記録や健康管理、GPS機能の活用なども将来的に考えられているようですが、賛否両論あります。
また、セキュリティの懸念の他、マイクロチップを埋め込むことによる、健康被害も心配されているそうです。
まとめ
- スウェーデンで、マイクロチップ埋め込み式の乗車券が導入された
- 手に埋め込んだチップで、オフィスの様々なものにアクセスする試みも行われている
- 他の国でも、医療目的やGPS機能の活用などの道が模索されている