日本では国内の政治家関連のニュースが連日大きく取り上げられていますが、ブラジルでは大手食肉加工会社や農牧省の職員も絡んだ大規模な食肉偽装が発覚。現在わかっていることをまとめました。
国ぐるみ?ブラジルの食肉偽装が酷い
大手企業や政治家も関連
およそ2年前から、国内の食肉工場の不正を捜査していたブラジルの捜査当局。
3月17日に、食肉加工最大手のJBS、BRF、さらにその他の中小企業など数十社を衛生管理基準に違反した疑いで家宅捜索しました。
その結果、公衆衛生検査官が賄賂を受け取って、基準を満たしていない食肉を承認していた不正が発覚。
複数の工場関係者が逮捕されました。
CAPA: ‘Frigoríficos pagavam propina para burlar fiscalização, diz PF’. Veja mais em: https://t.co/BG40q95wMe #estadao pic.twitter.com/R2s9t6sCjk
— Estadão (@Estadao) 2017年3月18日
さらに、農牧省の職員33人も食肉偽装に関わっていたとして免職処分に。
消費期限切れ肉を偽装?
家宅捜索された食肉加工工場では、消費期限の切れた腐った肉を鮮やかな色に見せ、腐敗臭を消すために化学薬品が使われていたところもあり、その薬品には発がん性物質が含まれていたり、食肉からサルモネラ菌が検出されたりする事例もあったそうです。
また、古くなった肉の重量をかさ上げして価格を偽装するために水分の注入が行われていたり、食肉に段ボールが混入していたりする工場も…。
工場の従業員たちは、上からの指示で古い肉を使っていたと証言。
RIO: Vigilância sanitária recolhe carnes em supermercados da zona sul https://t.co/PFAAPJsou7 pic.twitter.com/AGA2WhPZ7J
— Estadão (@Estadao) 2017年3月18日
すでに数カ所の食肉加工工場は閉鎖され、ブラジル国内の一部のスーパーでは食肉を撤去しているところもあるようです。
ブラジルの食肉売り場
Carne estragada pode causar infecções gastrointestinais graves; entenda https://t.co/nHGyOAEvpd pic.twitter.com/wrJ6e2kFD2
— Estadão (@Estadao) 2017年3月18日
世界150カ国に輸出?
偽装された肉はブラジル国内の流通だけでなく、現在名前が出ているだけでも、ヨーロッパや中国、中東などに輸出。
EUなど外国からは説明を求める声が上がっています。
(ブラジルは世界150カ国に食肉を輸出しているので、日本にも不正が行われた食肉が輸入されている可能性はあります。)
ブラジルのミシェル・テメル大統領は、この大規模な食肉偽装について緊急閣議を開くと発表し、20日に各国の大使に状況を説明するそうです。
日本が輸入しているブラジル産の食肉はどれくらい?
日本のスーパーでもブラジル産のお肉を見かけることがありますが、どれくらいの食肉を輸入しているのでしょうか。
日本がブラジルから輸入している主な食肉は鶏肉で、輸入している鶏肉のうち、約7~8割がブラジル産です。
(日本の鶏肉自給率は7割弱)
ブラジルので食肉偽装は数年前から行われていたと言われていますが、日本が輸入しているお肉は安全なのか心配です…。
まとめ
- ブラジルで大規模な食肉偽装が発覚
- すでに複数の関係者が逮捕され、一部の工場は閉鎖
- 農牧省の職員や、工場の位が高い人々が絡んでいた
偽装を知っていた人たちは、お肉を食べていなかったのでしょうか…。気になります。