20日のトランプ大統領就任に合わせて各地で行われた反トランプデモ。21日にワシントンD.C.で行われた最大規模のデモに参加したマドンナのスピーチや発言、世界中のデモの様子についてまとめました。
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マドンナが反トランプデモでスピーチ
ワシントンD.C.で行われた「女性の行進」
トランプ大統領の就任式の翌日、1月21日に首都ワシントンD.C.で行われた「ワシントン女性の行進 (Women’s March on Washington) 」。
主催者側は事前の参加登録をSNS上でも呼びかけており、当日は約20万人が参加すると見込んでいましたが、なんと予想をはるかに超える約50万人が集まったそうです。
これは、1963年にワシントンD.C.で行われた人種差別撤廃を訴えるデモ「ワシントン大行進」の約20万人を大きく超える規模となりました。
今回の女性の行進は、ワシントンD.C.以外の各地でも姉妹行進(Sister March)が行われ、主催者側の発表によると「世界の約80カ国670ヶ所で約480万人が参加」したそうです。
各地のデモの様子
※人の波に酔いそうな動画です。
トランプ氏に「偽ニュース」と公で批判されたCNNのレポートです。
気合が入ってますね。
デモで訴えていたことは?
「女性の行進」のテーマは女性の権利を訴えることですが、大統領に就任したトランプ氏や政権に対するデモという位置づけだったため、「人種差別」「LGBT」「地球温暖化」などについてのプラカードを持って行進している人も多くみられました。
ヒラリー・クリントン氏が1995年に北京で開かれた世界女性会議で語った「(人権とは女性の権利であり)女性の権利とは人権です」というフレーズが、今回のデモにおいても多用されていました。
実際にトランプ大統領は、選挙中も含めてこれまでに女性蔑視や人種差別的な発言、地球温暖化を否定する発言などをしていて、さらにマイク・ペンス副大統領もインディアナ州知事時代に性的マイノリティの人たちへの差別を容認するような法律を発効しています。
21日のデモは終わりましたが、主催した団体のSNSには「これは、短距離走じゃない。マラソンだ。」という言葉が投稿されました。
これからも活動は続いていきます。
マドンナのスピーチの内容
過激な写真でデモへの参加を表明していたマドンナ (58歳)。
ワシントンD.C.で行われたデモではスピーチも行いました。
マドンナは「愛の革命へようこそ」という言葉からスピーチを始め、トランプ政権を「新・独裁時代」と言い換えていました。
今、危機にあるのは女性だけではなくて、社会の主流から追いやられた人みんななの。
まわりと「違う」というだけで、犯罪者扱いされるかもしれない。
でも、このダークな時代にみんなで立ち上がって、世界を変えよう!
と呼びかけ、「今回の大統領選では「正義」や「善」は勝たなかったけど、最後には必ず勝つと信じている」と悪のトランプ政権に立ち向かう姿勢を見せました。
今日は私たちの革命の物語が、ここワシントンD.C.から始まる日。
自由や平等、自分らしくあるための権利を勝ち取るために闘いましょう。
「私たちは何も恐れてなんかいない」ということを、行進して示しましょう。
マドンナは「みんな孤独ではない、結束が力に変わる」と聴衆に呼びかけ、
こんな行進をしても何も変わらないと中傷する人もいるけど、ふざけるな。
これは、多くの人に求められている変化の始まりよ。
確かに「変化」には犠牲を伴ったり、選択を迫られたりすることもある。
でも、それが革命の証(あかし)。みんな準備はできてる?
最後にマドンナはW・H・オーデンの詩として「私たちは互いに愛し合わなければならない、そうでなければ死んでしまう」と互いを愛することの重要さを伝えました。
マドンナはデモ活動を「愛の革命」と題し、「お互いを愛することが重要」と演説しましたが、スピーチで使った言葉は過激なものもあったようです。
放送禁止用語を連発
生放送していたメディアが謝罪
このマドンナのスピーチの様子は、アメリカのCNNやMSNBC局などが生中継しており、マドンナがFワードを連発した直後にマドンナの音声からスタジオのキャスターに切り替わりました。
生中継にしては素早い対応だったと称賛する声もあったようですが「ピー」無しにFワードを放送してしまったので、「マドンナのF爆弾を何度も放送してしまい、申し訳ありません」と謝罪するに至りました。
各メディアも「マドンナがF爆弾を投下しました」とこぞって報道しています。
実際に放送していなかった報道機関にとっては、ニュースのネタになってよかったですね。
マドンナも、F爆弾を投下している時は嬉しそうでした。
マドンナは危険人物?
このデモの演説で、マドンナがトランプ氏が当選したことで「ホワイトハウスを吹き飛ばそうと思った」と言ったことが一部のメディアで取り上げられ、シークレットサービスもマドンナの発言を調査する計画らしいという報道までされています。
※マドンナのインスタグラムは現在非公開に
しかしマドンナはインスタグラムで、これは比喩的に言っただけで「私は凶暴な人物ではないし、暴力には反対。私のスピーチの1部だけを切り取って、人々を勘違いさせるようなことは避けたい。私は愛の革命を起こしたいの。」と釈明しました。
確かにマドンナは演説の中で「愛」や「結束」を強調していましたね。
こういう風に報道されると、有名人がメディアを嫌う理由も理解できますね。
まとめ
- ワシントンD.C.をはじめ、世界各地で過去最大規模のデモが行われた
- マドンナがデモで行ったスピーチでF爆弾を投下、生中継していたメディアが謝罪
- マドンナのスピーチの一部だけが独り歩きして、マドンナが危険人物にされかけた
マドンナはトランプ政権に対抗することで、今回のように批判を受けることもあるとわかっているのに、表に立って強気な発言をするのは素晴らしいですね。