レンツィ氏といえば、2014年の就任時に「若い!イケメン!」として話題を呼んだ首相ですが、今回辞任を表明しました。イケメン首相に何があったのでしょうか?まとめました。
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レンツィ首相についてざっくりおさらい
名前はマッテオ・レンツィ氏
如何にもイタリア~ンなお名前で覚えやすいですね。
- アルファベットで書くとMatteo Renzi
- 1975年1月11日生まれのもうすぐ42歳
- 首相就任時に39歳で話題になった
イケメン写真
就任当時から「イケメン」と騒がれているので確認してみました。
なるほど。さわやかなサッカーの監督っぽい感じですね。
なんかお顔が険しくなってきました…
「僕もう辞任するから」
確かにイタリアはベルルスコーニ氏のイメージが強いので、ベルルスコーニ氏よりは確実に爽やかなイケメンですね!
夫人やご家族について
奥様は1999年に結婚したアニェーゼ・ランディーニさん、現在40歳です。学校の先生で、イタリア文学、ラテン語、歴史をフィレンツェの高校で教えているそうです。
お子様はフランセスコくん、エマニュエルくん、エステルちゃんの3人です。レンツィ氏も奥様のアニェーゼさんも走ることが好きだそうです。レンツィ氏の人柄
- ツイッターが大好き、仕事が大好き。日曜日も働いていたり、些細な事もツイートしたりする
- ベテラン政治家たちを「老害」と呼んで排除するなど党に不協和音を生み出し、マスコミからは「壊し屋」と呼ばれている
- 尊敬する政治家はイギリスの元首相トニー・ブレア氏とアメリカの現大統領バラク・オバマ氏
イタリアで勢力を持ってる人に何かしたらマフィアが出てきそうなイメージなんですが、レンツィ氏は大丈夫なんでしょうか?お子様もいらっしゃるので心配になります。
経歴のポイント
- レンツィ氏はフィレンツェ生まれ、フィレンツェ大学出身
- 1996年に人民党に入党、2002年に新党マルゲリータの結成に参画
- 2007年から民主党、2009年にフィレンツェ市長になる
- 2014年2月22日からイタリアの第63代首相を務める(イタリア史上最年少)
党名が「マルゲリータ」ってピザの名前だと思ってた他国民からしたらちょっと衝撃ですね。ちなみに正式名称は「マルゲリータ・民主主義とは自由」だそうです。イタリア語では「Democrazia è Libertà – La Margherita」、英語では「Democracy is Freedom – The Daisy 」となっています。マルゲリータはデイジーのことなんですね。イタリアは「オリーブの木」とかもあったので納得です。
政策や支持率は?
政策
- 経済政策において、毎月1つ重要な改革をすると約束
→国のお偉い方々が乗っていた高級車1,500台を競売にかけて売った
- 労働市場改革を推し進め、雇用創出や経済競争力の強化に努めた
→しかし景気低迷や高い失業率に国民の不満が高まっていた
- 移民に寛容な政策を取っており、親EU派の首相と言われる
→6月のイギリスEU離脱の流れがイタリアにも来ている
支持率
2014年2月にイタリアの首相に就任したレンツィ氏ですが、はじめこそ支持率はうなぎのぼりだったそうですが、就任後1年で33ポイントも低下。景気後退や汚職スキャンダル、移民問題などで今年の7月には後述の「5つ星運動」の支持率が30.6%、レンツィ氏の民主党29.8%を逆転して上回ったそうです。
イタリアの国民投票で何が起きた?
憲法改正のための国民投票を実施
実は改憲案はすでにイタリア上院と下院で可決されていたので、国民投票はしなくても良かったのですが、レンツィ氏の事実上の信任投票として行われました。
改憲案の内容は主に以下です。
- イタリアの上院や地方政府の持つ権限の縮小
- 中央政府と州で権限を分担→中央集権化を推進する
- 県を廃止して【州と大都市】【市町村】の2層構造にする
国民投票の結果
- 12/4に投開票され、改憲反対派が投票者のおよそ60%を獲得して勝利
- 改憲案を否決されたレンツィ氏は責任を取って辞任を表明
トランプ現象とは?
このイタリアでの一件は「トランプ現象」とも呼ばれています。
理由はこんな感じです。
- はじめは不利と思われていた改憲反対派が、大衆の利益や権利、願望、不安や恐れの気持ちを煽って利用
- その結果、大衆の支持を得て既存のエリート主義や既成政治を打ち負かした
- コメディアンのベッペ・グリッロが、勝利した反対派のポピュリスト政党「5つ星運動」を率いていた
勝利した改憲反対派の「5つ星運動」は「民衆の勝利だ」「市民が憲法改正を拒否したのだ」と叫んでいるそうです。
ちなみに「5つ星運動」の首相候補となると見られているのはベッペ氏ではなく、同党若手リーダーのルイジ・ディマイオ氏だそうです。
五つ星運動とグリッロ氏についてはこちらにまとめました。
まとめ
- レンツィ氏は以前、新党マルゲリータの結成に参画
- フィレンツェ市長も務め、2014年に史上最も若いイタリア首相に就任
- 12/4の国民投票で反対派が勝ったことから、引責辞任を発表
今回のイタリアの国民投票は投票率が70%くらいあったそうです。国民が参加して国中が盛り上がる選挙は日本では感じたことがないような気がしたので、少し羨ましくなりました。